障がいのある方のための砂丘観光イベント!サンドバギー体験について解説

「ねんりんピックはばたけ鳥取2024」開催期間中の10月19日〜22日に、鳥取砂丘において「砂丘用車椅子（サンドバギー）」による観光案内が実施されます。

障がいのある方、高齢の方、海外から来られた方の旅行支援を目的として活動している「特定非営利活動団体　トラベルフレンズ・とっとり」が鳥取県の委託事業として運営するイベントです。

そもそも砂丘用車椅子ってなに？

ねんりんピックの観戦に来たけれど、車椅子だから砂丘までは行くことができないな。

そんな方のために、参加の方法やサンドバギーについての解説、また「バリアフリーツアー」とは何かについての詳細をご説明します。

不整地車椅子･ジャリスター

鳥取砂丘ビジターセンターにある砂丘用車椅子は、「ジャリスター」という商品名で長野県にあるノースウェスト社より販売されています。

正式な名称は「不整地車いす」といい、鳥取砂丘だけでなく、林道や砂利道など一般的な車椅子で走行するのが難しい道を安全に進むことを目的として作られた車両です。

鳥取砂丘でも、観光に来られたご家族連れが車椅子のお身内を砂丘まで連れていくために使用される例が多いとのこと。

ですが、車椅子で砂丘走行するのにはかなり力がいります。坂道を降りてしまったら、数人の力ではとても引き返せません。そのため、少人数で使用する際は砂丘入り口付近までに留めた方がよいとのことでした。

サンドバギー鳥取砂丘観光への申し込み方法

出典　鳥取県ホームページとりネット

サンドバギー鳥取砂丘観光の参加料は無料となっています。

ただし、今回はねんりんピック開催期間中の10月19日〜10月22日午前と午後でそれぞれ1組限定、ねんりんピックの選手やスタッフ等関係者の方が対象で、メールによる事前予約制で先着順となっています。興味のある方はできるだけ早めの申し込みをお願いいたします。

当日集合場所は鳥取砂丘ビジターセンター1階、
午前の部は10時〜12時
午後の部は13〜15時
までの体験となっています。

詳しくは鳥取県ホームページとりネットをご参考ください。

その他参加のための要件をまとめました。

• 体重が概ね80kgまでの方
• ベルトなどを用いなくても座位が保てる方
• 付き添いの方の同行が可能な方（3名以上を推奨）
• 旅行保険に入っていて、当日証明書をご持参いただける方

サンドバギー鳥取砂丘観光予約先

メール、または電話での事前予約が可能です。

メールアドレス　contact@tf-tottori.com

電話番号　070−5675−4483（平日10時〜17時対応可、土日祝、年末年始定休）
予約時には、当日参加される方の住所、氏名、電話番号、体重、旅行保険または傷害保険に加入していることの確認（加入していなければ加入手続きするということを）、その他準備品、などを明記あるいは申告するようにしてください。

バリアフリーツアーとは

出典　トラベルフレンズ・とっとり

バリアフリーツアーとは、「行きたい場所へ行くことが困難な人のためにお手伝いをする」、「障がいがあっても好きなところへ旅行ができるような方法を提案する」ことが目的の活動です。

視覚障害、四肢麻痺などの理由で一人で自由に移動ができない、特殊車両が必要なため、階段や坂道を越えることが難しいといった方に対し、段差をスムーズに越えるにはどうすればいいかなどのアドバイスを提案したり、移動ルートのプラン作成をお手伝いしたりします。

（※一部有償です）

2024年現在、全国各地に高齢者や障がいを持った方への旅行支援や、多目的トイレの設置状況や老朽化度合いなどの調査を行う団体が展開されており、それを「バリアフリーツアーセンター」といいます。

「トラベルフレンズ・とっとり」はその中でも「山陰バリアフリーツアーセンター」に所属する支部です。主に鳥取県内の観光サポート行っています。

近隣には松江市に拠点を置く「プロジェクトゆうあい（山陰バリアフリーツアーセンター）」などの団体も存在しています。
ちなみに、サポート内容は全国の各団体ごとに異なっており、実に多種多様です。全ての団体が一律のサービスを提供しているわけではないことに注意が必要です。

車椅子での移動を簡単にする補助装置JINRIKIにも注目！

例えばトラベルフレンズ・とっとりでは、「けん引式車椅子補助装置 JINRIKI」の販売と普及に力を入れているという特徴があります。

「JINRIKI」とは、市販の車椅子に装着することで、通常は後ろから押す、または利用者さんが自分でホイールを操作することでしか移動できなかった車椅子を、前から引いて移動することを可能にした画期的なアタッチメントです。

「引く」という動作が加わることで人力車のように車椅子の前輪が浮き、移動が楽になるとともに段差を越えることも通常より簡単になりました。

加えて、災害時の緊急避難の際、どうしても初動が遅れがちな高齢の方を速やかに避難場所まで誘導することへも効果を発揮することが期待されています。

2024年現在国内で販売されているほぼすべての車椅子に取り付けが可能なのだそうです。興味のある方はこちらをご参考ください。

サンドバギーでねんりんピック観戦とともに砂丘観光体験

出典　鳥取市観光サイト
サンドバギーによる砂丘観光案内イベントについて紹介しました。トラベルフレンズ・とっとりさんのサポートを受けられるのは、10月19日〜22日までの4日間、県外からいらしたねんりんピック関係者が対象です。

不整地車いす自体は、鳥取砂丘ビジターセンターが管理しているため、地元の方でも貸出申し込みをすれば利用可能です。しかし、センターの職員さんに移動介助を依頼することはできません。必ず、付き添いの方たちで力を合わせて使用するようにしてください。

でも、車椅子だから砂丘は遠くから見ることしかできないな。と考えていた県外からの参加者の方にとっては砂丘を間近で体験するよい機会といえます。

ぜひ、広大な「馬の背」や「風紋」といった砂丘独特の景色を楽しんでください。